本日、「スタンド・バイ・ミー」という映画を観ました。
この映画は、1986年に公開されたアメリカ映画で、原作はスティーヴン・キング氏の『恐怖の四季』に収められた『THE BODY』です。
この作品は、日ごろから仲良く遊んでいた4人の少年(ゴーディ、クリス、テディ、バーン)のうちバーンが不良グループの話を盗み聞きしたことをきっかけに、少年たちが冒険に出る話です。
不良グループが話していたのは、数日前に行方不明になっていた少年の死体を街から30キロ以上離れた森の中で見つけたが、車を盗んでいたため死体を見つけたことも警察に届け出ることはできず、秘密にしておこうというものでした。
バーンはこのことをゴーディたちに知らせたところ、4人でその死体を見つけ出せば英雄になれると意見が一致し、死体を探しに冒険に出ることになりました。
少年たちにとって30キロの道のりは非常に困難なものでした。
しかし、その中で喧嘩し、仲直りし、4人で協力して困難に立ち向かい、本音で語り合うことでお互いを理解しあいながら森を目指しました。
最終的には死体を見つけられたものの当初目論んでいた英雄になれなかった4人でしたが、わずか数日間の冒険で得られた経験は、彼らを成長させていました。
さて、この映画、実はポケモンにとって縁が深い作品です。
『ポケットモンスター 赤・緑』で主人公が旅立とうとしていた時、ふとテレビを見ると、以下のような映画が放送されていました。
おとこのこが 4にん
せんろのうえを あるいてる……実は、これこそまさに映画「スタンド・バイ・ミー」のワンシーンなのです。
何故、ここで「スタンド・バイ・ミー」が流れていたのか。
それは、田尻氏が『ポケモン・ストーリー』の中で以下のように語っています。
子どもがね、元気だったり落ち込んだりしていても、変わるものと変わらないものがある。その中で普遍的なものってなんだろう。そこでさまよった結果残ったものが、ポケモンのゲームデザインとしてそのまま残った。だからこれはほんとうの意味で普遍的なものなんです。普遍的なものがあるっていうのは、アメリカの映画『スタンド・バイ・ミー』を見たときに感じたことです。『ポケモン』の世界は田尻氏の半生で培われた経験のうち“普遍的なもの”が組み立てられて創出されたものであり、その“普遍的なもの”に田尻氏が気づくきっかけとなったのが「スタンド・バイ・ミー」だったのです。
さて、『ポケモン 赤・緑』は、主人公のひと夏の冒険物語とも言われています。
これも「スタンド・バイ・ミー」に通じるところがありますが、このことにもう少し詳しく突っ込んだ記事を見つけたので紹介します。
「
枯れた知識の水平思考 - ポケットモンスターは「行きて帰りし物語」である」
この記事では、『ポケモン 赤・緑』のカントー地方のマップが円の構造となっており、マサラタウンを起点として一周していることに触れ、『ポケモン 赤・緑』の物語が「スタンド・バイ・ミー」同様「行きて帰りし物語」の物語構造と同様であることが記されています。
「行きて帰りし物語」構造はシンプルながら強力な物語構造なだけに、『ポケモン』が大ヒットした理由の一つとして考えられるというのが趣旨です。
例えひと夏の冒険でも、そこで経験するすべてが人を成長させます。
その誰もが少年少女時代に一度は経験したこと、あるいは大人になった私たちが抱く少年少女時代への憧れのエッセンスが“普遍的なもの”として、多くの人が共感できることと思います。
私たちがポケモン世界に触れているときにどこか感じる懐かしさは、ポケモン世界がそのような“普遍的なもの”で創造されているからなのです。
先日、ニンテンドー3DSのヴァーチャルコンソール(VC)で『ポケモン 金・銀』の配信が開始されました。
このゲームも、やはりワカバタウンより出発しワカバタウンに戻る「行きて帰りし物語」構造ですが、それ以上にカントー地方より出発を始めたプレイヤーがジョウト地方の冒険を経て再度カントー地方へと戻ってくる大きな「行きて帰りし物語」構造も持っています。
加えて、18年前にゲームボーイカラー用として発売されたこのゲームがVCで遊べるということは、私たちプレイヤーが18年の月日を経て再度ジョウト地方へと元ってくるより大きな「行きて帰りし物語」構造とも言えるのではないでしょうか。
18年前と何ら変わらない“普遍的なもの”を感じつつも、その間に生じた変化を振り返りながら『ポケモン 金・銀』を楽しめればと思います。
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- 2017/10/07(土) 21:24:40|
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最初に断っておくが、僕はこの映画をあまり好きにはなれなかった。
※トラックバック先のブログ(せれんさんの「大きくて小さな獣たち」の「スタンド・バイ・ミーを観て思うポケモンの世界」)がこの記事を書くきっかけ
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